東京・新宿区内で実務文書の翻訳に携わるフリーランスの翻訳者が、日々の仕事で発見した英語の専門用語や新語、その日本語訳や意味、用例をメモしています。『財界』誌連載コラム 『英語で夢を見る楽しみ』 (略称:英夢見楽)とその単行本に関するご案内も随時投稿。2016年9月下旬に「~+(プラス)」と改題、装いも新たに新カテゴリー「新宿ネコクラシー」「筆者広報室」「広告只管傍観」を加えました。
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2017年10月14日 (土) | 編集 |
Great Britain は狭義では「グレートブリテン島」のことですが、「英国」(the United Kingdom)と同じ意味で使われていることがよくあります。ただし北アイルランド(the Northern Ireland)は英国ではあってもグレートブリテン島にはありませんし、このほかにも海外領土があることを考えると文脈によっては微妙です。そのへんをちょっとぼかして簡潔に訳すなら「英国本土」がいいのではないかと思います。「グレートブリテン」または「大ブリテン」は日常語としてはあまり使われていません。

この国でも沖縄や島嶼部では本州、九州、四国、北海道を総称して「本土」と言っていました(たぶん人によっては今でも使っていると思います)。ちなみに私が生まれた北海道ではかつて本州以南の地を「内地」と呼んでいました。今時の道産子は言わないかもしれませんが (^_^;)
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2017年09月21日 (木) | 編集 |
米国のトランプ大統領が国自爆連演説で北朝鮮の指導者キム・ジョンウン(金正恩)氏のことを Rocket Man と呼んだことが意外に反響を呼んでいます。もしかしたら北朝鮮問題のキーワードのひとつになるかもしれませんので、ここでその意味や訳語を整理しておこうと思います。

インターネットで検索してみると、日本のマスメディアは「ロケットマン」とそのままカタカナ語に訳して伝えています。ネットでは「ロケット野郎」と訳したほうが意味が分かりやすいという声もあるようで、私もそう思わないでもありませんが、ここは固有名詞としてやはり「ロケットマン」と訳すのが無難です。

トランプ大統領は一昨日(9月19日)の国連総会の数日前にもすでにツイッターで "Asked him how Rocket Man is doing" (ロケットマンはどうしているかと彼 [韓国のムン大統領] に聞いた)とこの言葉を使っています(下記参照)。いかにもあの世代のアメリカ人らしい軽口だと私は思いましたが、それがネットやマスコミで話題になったことに気をよくしたのか、国連での演説でも Rocket Man' on a suicide mission(自殺攻撃作戦に走るロケットマン)と言い放ちました。

rocketman

旧東側(共産圏諸国)では伝統的にミサイルもロケットと呼んでいました(当ブログ記事 rocket 【ロケット/(主に旧東側で)ミサイル】参照)。トランプ氏がRocket Man という言葉を使ったのは、旧東側の技術を使った時代遅れのミサイルとでも言いたげな皮肉が込められているのかもしれません。

"Rocket Man"という言葉そのものは昔からあるようです。験しにこの言葉をGoogleに入れて画像検索してみると、ロケットにまたがった男の姿やら昔の漫画のキャラクターやらが表示されますが、いずれも滑稽なイメージです。挑発を止めない北朝鮮の指導者に対するトランプ氏の意趣返しと言われればそうかもしれませんが、米国の大統領がこういった諧謔を弄するところを見ると、現時点ではまだ戦争が差し迫っているわけではないように思えます。むしろこういった戯れ言(bantering)の中にこそ緊張緩和の糸口を見出したいものです。

【2017.9.22追記】
Rocket Man という言葉の由来をエルトン・ジョンが作った同名の歌 "Rocket Man"(1972年)ではないかとする説が米国で広まっているそうです。なんでもトランプ氏はエルトン・ジョンが好きだとかで、その曲名が念頭にあったとしても別に意外ではありません。無粋な私には彼の音楽のことは分かりませんが、その歌を聴いてみたところ。ヒーロー気分になれない孤独な宇宙飛行士の姿を歌ったもののようで、いろいろと憶測はあるようですがその歌詞自体に今の政治状況との直接的な関係は無さそうです。
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2017年09月12日 (火) | 編集 |
「英夢見楽」の原稿に使うトランプ大統領のツイートを訳す際に、どこかのニュースサイトが出所と思われる妙な日本語訳を見かけました。Military solutions are now fully in place, locked and loaded, should North Korea act unwisely.の訳が「北朝鮮が愚かな行動を取るなら、軍事的解決策を取る準備は整っている」となっていましたが、準備がもう整っている(are now fully in place)のであれば「北朝鮮が愚かな行動を取るなら」という条件節の訳は少しおかしいことに気付きます。

高校で習った英文法を思い起こせばすぐに分かることですが、これは if ~ should (万一~したら)のifを省略してshould が倒置されたものですから、「万一の場合に備えて」のように訳せばすっきり通じます。「英夢見楽」に載せた拙訳は以下の通りです。

(例) Military solutions are now fully in place, locked and loaded, should North Korea act unwisely.
(北朝鮮が無分別な行動に出る万一の事態に備えて、軍事的解決策の配備はすでに万全で臨戦態勢にある)
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2017年07月14日 (金) | 編集 |
災害事故発生時などに救急車が到着する前に傷病者に応急手当を施す訓練を受けた人のことを英語で first responder と言うようですが、この国にはまだ定着していない制度なのか、ネットで検索したところ「ファーストレスポンダー」とカタカナ語で表記した例が多数見られました。私のように不案内な読み手のために「初期対応者」という意訳をカッコ書きで添えたほうがいいかもしれません。
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2017年07月13日 (木) | 編集 |
law enforcement authority はそのまま「法執行機関」または「法執行当局」と訳すのがいいと思います。辞書によっては「捜査機関」「警察当局」という訳語を載せてあり、一般にはそれと同じ意味に使われているとしても、文脈によってはpolice(警察)と訳し分ける必要があるかもしれません。

(例) maritime law enforcement authority (海上法執行機関、海上警察当局)
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