東京・新宿区内で実務文書の翻訳に携わるフリーランスの翻訳者が、日々の仕事で発見した英語の専門用語や新語、その日本語訳や意味、用例をメモしています。『財界』誌連載コラム 『英語で夢を見る楽しみ』 (略称:英夢見楽)とその単行本に関するご案内も随時投稿。2016年9月下旬に「~+(プラス)」と改題、装いも新たに新カテゴリー「新宿ネコクラシー」「筆者広報室」「広告只管傍観」を加えました。
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2017年12月15日 (金) | 編集 |
psychopathを手元の辞書で引くとどれも「精神病質者」とありますが、最近では(犯罪に走りやすい)反社会的な異常人格者についていう場合は一般には「サイコパス」というカタカナ語を使う傾向があるようです。精神病患者(psychiatric patient)とは全く違う意味で使われているので、そのほうが誤解されなくていいのかもしれません。
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2017年12月13日 (水) | 編集 |
演説するためにスピーカーや候補者が乗る台を指して日本語では俗に「お立ち台」と呼んでいます。広い意味での「演壇」は英語で platform と言いますが、ビール瓶や牛乳のケースをひっくり返して街頭演説に使う即製の演台を英語では stump (原義は「木の切り株」)または soapbox (「石鹸箱」)と言うようです。stump (soapbox) speech は「街頭演説」のことです。
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2017年11月07日 (火) | 編集 |
as always は辞書を引くと「いつものように」「いつも通り」などとありますが、文脈によってはそう訳すと少し違和感があります。少し堅い表現のほうがよければ「慣行に従って」「通例に従って」と訳すとしっくりするかもしれません。

(例) As always, please adhere to~(慣行に従って~を遵守してください)
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2017年10月14日 (土) | 編集 |
Great Britain は狭義では「グレートブリテン島」のことですが、「英国」(the United Kingdom)と同じ意味で使われていることがよくあります。ただし北アイルランド(the Northern Ireland)は英国ではあってもグレートブリテン島にはありませんし、このほかにも海外領土があることを考えると文脈によっては微妙です。そのへんをちょっとぼかして簡潔に訳すなら「英国本土」がいいのではないかと思います。「グレートブリテン」または「大ブリテン」は日常語としてはあまり使われていません。

この国でも沖縄や島嶼部では本州、九州、四国、北海道を総称して「本土」と言っていました(たぶん人によっては今でも使っていると思います)。ちなみに私が生まれた北海道ではかつて本州以南の地を「内地」と呼んでいました。今時の道産子は言わないかもしれませんが (^_^;)
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2017年09月21日 (木) | 編集 |
米国のトランプ大統領が国自爆連演説で北朝鮮の指導者キム・ジョンウン(金正恩)氏のことを Rocket Man と呼んだことが意外に反響を呼んでいます。もしかしたら北朝鮮問題のキーワードのひとつになるかもしれませんので、ここでその意味や訳語を整理しておこうと思います。

インターネットで検索してみると、日本のマスメディアは「ロケットマン」とそのままカタカナ語に訳して伝えています。ネットでは「ロケット野郎」と訳したほうが意味が分かりやすいという声もあるようで、私もそう思わないでもありませんが、ここは固有名詞としてやはり「ロケットマン」と訳すのが無難です。

トランプ大統領は一昨日(9月19日)の国連総会の数日前にもすでにツイッターで "Asked him how Rocket Man is doing" (ロケットマンはどうしているかと彼 [韓国のムン大統領] に聞いた)とこの言葉を使っています(下記参照)。いかにもあの世代のアメリカ人らしい軽口だと私は思いましたが、それがネットやマスコミで話題になったことに気をよくしたのか、国連での演説でも Rocket Man' on a suicide mission(自殺攻撃作戦に走るロケットマン)と言い放ちました。

rocketman

旧東側(共産圏諸国)では伝統的にミサイルもロケットと呼んでいました(当ブログ記事 rocket 【ロケット/(主に旧東側で)ミサイル】参照)。トランプ氏がRocket Man という言葉を使ったのは、旧東側の技術を使った時代遅れのミサイルとでも言いたげな皮肉が込められているのかもしれません。

"Rocket Man"という言葉そのものは昔からあるようです。験しにこの言葉をGoogleに入れて画像検索してみると、ロケットにまたがった男の姿やら昔の漫画のキャラクターやらが表示されますが、いずれも滑稽なイメージです。挑発を止めない北朝鮮の指導者に対するトランプ氏の意趣返しと言われればそうかもしれませんが、米国の大統領がこういった諧謔を弄するところを見ると、現時点ではまだ戦争が差し迫っているわけではないように思えます。むしろこういった戯れ言(bantering)の中にこそ緊張緩和の糸口を見出したいものです。

【2017.9.22追記】
Rocket Man という言葉の由来をエルトン・ジョンが作った同名の歌 "Rocket Man"(1972年)ではないかとする説が米国で広まっているそうです。なんでもトランプ氏はエルトン・ジョンが好きだとかで、その曲名が念頭にあったとしても別に意外ではありません。無粋な私には彼の音楽のことは分かりませんが、その歌を聴いてみたところ。ヒーロー気分になれない孤独な宇宙飛行士の姿を歌ったもののようで、いろいろと憶測はあるようですがその歌詞自体に今の政治状況との直接的な関係は無さそうです。
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