『財界』誌連載コラム 『英語で夢を見る楽しみ』 寄稿者のブログです。往年のベストセラー『英語屋さん―ソニー創業者・井深大に仕えた四年半』と『英語屋さんの虎ノ巻』(集英社新書)はKindle (Amazon)などの電子書籍でお読みいただけますので引き続きご愛読のほどお願い申し上げます。2008年7月から10年余りにわたって実務翻訳で見つけた訳語を「なるほど!訳語発見 ~英語翻訳の現場から」と題してこのブログに載せてまいりましたが、思うところがあり2018年8月に改題しました。
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2016年09月17日 (土) | 編集 |
我が家では早々と電力会社を乗り換えたところ、月々の電気料金が期待以上に大きく下がった。導入前のシミュレーションでは月平均で千円程度は下がると見込んでいたが、今夏のハイシーズンにはそれどころか去年より数千円も安くなったのには驚いた。競争原理さまさまだ。

かねてから思っていたのだが、この国で唯一残された非民営の独占企業である日本放送協会(NHK)も二つか三つに分割して、視聴者に競争原理の恩恵をもたらしてはどうだろうか。よく「分割民営化」と一体で論じられるところだが、公共放送にはそれなりの長所もあるだろうし、全部を一挙に民営化するかどうかはまた別の議論だ。

最近NHKの番組を見ていて特に気になるのは、第一に、ニュース番組の中に(明らかにニュースバリューの低い)政府や与党の活動報告が混じっていることだ。国営放送ではないのだから、ニュースと政府広報とは切り離してもらいたい。第二に、民放と同じようなタレントを起用してその真似事みたいなバラエティ番組がやたらと増えていること。私個人はその類の番組はほとんど見ないので、その制作にかかる分だけ受信料は割高だと感じる。もちろん地方や高齢者世帯によってはNHKに娯楽性を期待しているところもあるだろうから、公共放送に娯楽番組は一切不要とまでは言わない。

分割形態については、例えば、災害報道や政府広報、政見放送などはそもそも国が負担すべきものだから、その部分だけは国営として国費で賄い(つまり無料放送とする)、報道番組主体の公共第1放送(PB1)と娯楽番組主体の第2放送(PB2)に分割する。スポーツなどを中心に第3放送(PB3)を別に分けてもいい。契約はPB1+PB2とかPB1+PB3とかのセットで申し込めるようにする。それぞれ月々数百円程度の料金設定にすれば、多くの世帯では毎月千円程度の出費で済む。全部見たい世帯は今と同程度の受信料を払って見られるようにする。

放送施設は現状のまま使えばいいから、分割は何も難しいことではない。管理部門も共同で使えばその分も固定費が浮く。制作担当をそれぞれ別組織にすればいいだけだ。非契約世帯にはどうしても見てほしくない番組だけスクランブル化すればいい。民間放送でやれていることが、高い放送技術を誇るNHKにできないはずがない。

先般の東京都知事選挙では「NHKをぶっ壊せ」と主張する候補が現れた。一方、NHKの経営側からはワンセグ放送やネット配信まで受信料を徴収する方針も打ち出されており、これがまた世間から強い反発を招いている。やはり市場原理が働かない(上に事実上すべての世帯に受信契約が強制されている)独占企業はどうしても様々な弊害を伴う。公共放送不要論が拡大する前に、分割を軸とした合理化に向けて前向きな議論が起こることを期待してやまない。

【2016年9月18日追記】
昨日掲載した上記の分割案の例示で、公共放送の大切な機能である教育放送が抜けていた。昨今のNHK教育放送(Eテレ)は時としてNHK総合テレビ放送よりも良質の番組を放送していることが多いので、これもぜひ公共教育文化放送(PB-E)として独立させ、教育・教養番組や名画などを中心に放送して、(画質はたいして重要でないから)マルチチャンネルを駆使して様々な情報ニーズに応えてほしい。ニュース番組は似たり寄ったりの(そしてそれ以上の)内容の報道が他局やインターネットでも見られるから、私なら報道中心の第1放送(PB1)を差し置いてもPB-Eと受信契約したい。

【2019年8月9日追記】
NHKの分割論をここに書いてからはや3年近くになるが、このような議論が何も進まないまま、上記の「NHKをぶっ壊せ」と主張する「NHKから国民を守る党」がYouTubeを駆使する党首の巧みな戦術と各地の地方議会選挙で得た多数の議席を足掛かりに、7月の参議院議員選挙ではとうとう国会に議席を獲得するに至った。同党の代表を務める立花孝志氏は元NHK職員だそうだが、わざわざNHKまで出向いて議員会館の事務所におけるテレビ受信料の不払いを宣言するなど、非常に挑発的な言動で世間の注目を集めてNHKを翻弄している。反NHKを党是とする政党がこれほどの支持を集めるまで―いやその事態に至った今もなお―公共放送のありかたを疑問視する声に対してNHK及びその関係者が何ら改革案も打ち出せない現状は、視聴者のひとりとして甚だ残念に思う。
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