東京・新宿区内で実務文書の翻訳に携わるフリーランスの翻訳者が、日々の仕事で発見した英語の専門用語や新語、その日本語訳や意味、用例をメモしています。『財界』誌連載コラム 『英語で夢を見る楽しみ』 (略称:英夢見楽)とその単行本に関するご案内も随時投稿。2016年9月下旬に「~+(プラス)」と改題、装いも新たに新カテゴリー「新宿ネコクラシー」「筆者広報室」「広告只管傍観」を加えました。
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2016年10月22日 (土) | 編集 |
noraneko1.jpg かつてこの近所で野良猫が急増したことがあった。うちでも軒下に棲みついた野良猫の面倒を見ていたこともあって、最初は自宅周辺に迷い込んできた猫にはエサを与えていたが、それ以上増えるとキリが無くなるので保健所に相談した(当時近所に配布した連絡書の日付を見たら2004年のことだった)。本稿の初回に書いた通り、うちで面倒を見ていた猫の子には避妊手術を受けさせたが、自由に出入りする他の猫まではとても手が回らない。

 幸い、保健所担当課のTさんは区内の各地区の野良猫対策に熱心な方で、この近所の人々を集めて、都内の一部の地域で進んでいた野良猫の「地域猫」化を助言してくださった。地域猫について詳しくは専門のサイトなどをご覧いただきたいが、その基本は

1) エサ場/トイレ等の場所や給餌時間を限定して共同で管理する
2) 野良猫に去勢/不妊手術を施してこれ以上増えないようにする
3) 里親を探して野良猫をできる限り飼い猫にする

…というものだ。野良猫は放置しておくと増えるのは早いが寿命が飼い猫よりやはり短く、きちんと管理すれば徐々に減少する。エサ場やトイレの共同管理は近隣住民の善意やボランティアに頼るとして、問題は去勢/不妊手術に多額の費用がかかることだ。当時聞いたところでは1匹あたり1万円(♂)~2万円(♀)ほど必要で、数が多くなると膨大な額になる。区から数千円の費用が出たがそれでも足りず、不足分は義母を含めて善意の方数人が拠出してくださった。

noraneko2.jpg ところですばしこい野良猫を捕まえるのは素人には簡単ではない。猫といえども手ごわく、下手をすると引っかかれる。これについてはボランティア団体(注*)が詳しい人を派遣して捕獲用のトラップ(わな)を貸してくださった。近所の皆さんのご支援、ご理解もあって地域猫化と保護が進んだ結果、間もなくこの近所で野良猫が群れている姿はほとんど見かけなくなった。

 保健所のTさんはその後も何かと連絡を下さり、地域猫活動の推進を目的としたボランティア団体の行事や他の町の地域猫説明会にも呼んでくださった。そのあたりで聞いた話を総合すると、町によっては地域猫への理解や協力が進む一方で、野良猫の駆除や一方的な餌やりの禁止を主張する住民がいて話がなかなかまとまらない町もあったという。他方では「猫がかわいそうだ」といって去勢・避妊手術に反対したり、所構わず猫に餌を与える人がいて、猫のことで地域住民が対立する不幸な状況も見られた。

 私はどちらかというと猫派なので、たかが野良猫のことで近所同士がいがみ合うこともないだろうと思うのだが、さかりのついた時期の雄猫の大声や敷地内での糞尿、猫のゴミ袋あさりを気にする人もいるのは確かで、結局、都市部ではどうしても地域猫のような対策が必要だということがよく分かった。聞くところによると、「猫の島」として観光地のようになっている離島でも最近は猫が増え過ぎて対策に迫られているところもあるそうだ。今日のカリカリ(ドライフード)は栄養価が高いので、野良猫も健康で寿命が延びたことがその一因になっているらしい。

 猫はそもそも絶好のネズミ除けになるので、屋外にもある程度の数の猫がパトロールしてくれたほうがいい。中世のヨーロッパでは猫を魔女の手先のように扱って排除したことが一因で、鼠が媒介する黒死病(ペストが大流行したという歴史的教訓もある。下水道の普及など当時とは衛生環境が違うとはいえ、都内でもここ数年また鼠が増えている現状を考えると、万一の事態に備えて、猫を大切にするに越したことはない。

 となると結局、猫が人間に嫌われることなく私たちと共存共栄できるようにするためには、地域猫活動は現時点では最善の選択肢なのだろう。(つづく)

(注*)ボランティア団体: 猫の保護や地域猫活動の啓蒙推進にあたっているグループは多数あるようだが、私の町が当時たいへんお世話になったのは NPO ねこだすけ という団体だった。保健所などとも連携して各地で説明会を開催しているが、非営利目的の団体なのでスタッフや予算には限りがあり、地域猫対策にかかる人手や費用は当然住民負担となる(地方自治体によっては補助制度あり)。

 ついでに書かせてもらうと、地域猫のような問題は住民共通の問題として町内会(町会)が取り組むべき問題ではないかと思う(私の地域では町のエリアが広く、結局は町内会全体ではなくこの周囲の2班だけで対処した)。野良猫に限らず、野生動物(外来種)の増加などについても、一種の都市問題として地方自治体の議員ももっと積極的に取り組んでほしい。
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