『財界』誌連載コラム 『英語で夢を見る楽しみ』 寄稿者のブログです。往年のベストセラー『英語屋さん―ソニー創業者・井深大に仕えた四年半』と『英語屋さんの虎ノ巻』(集英社新書)はKindle (Amazon)などの電子書籍でお読みいただけますので引き続きご愛読のほどお願い申し上げます。2008年7月から10年余りにわたって実務翻訳で見つけた訳語を「なるほど!訳語発見 ~英語翻訳の現場から」と題してこのブログに載せてまいりましたが、思うところがあり2018年8月に改題しました。
ミ☆筆者のホームページはこちら〔外部リンク〕→翻訳小僧の営業案内コラム「英夢見楽」フリーランス産業翻訳者人名録【翻訳横丁】 ★彡
ミ★当ブログのお読みもの→ 英語屋さんの作りかた新宿ネコクラシー筆者広報室家族葬ノート【New!】楽しい広告もどうぞ↓☆彡
2009年03月20日 (金) | 編集 |
米国の大学で使われている Distinguished Professor という英語の肩書にはこれといった定訳がないようで、困っています。インターネットで検索してみると、「特別招聘教授」とか「特別名誉教授」と訳している例も見かけましたが、必ずしも「招聘」された教授とも限らないようですし、引退した人に贈る「名誉」教授のような肩書でもないようです。それなら、いっそのこと「特別教授」と訳してはどうでしょうか。必ずしも多数派ではありませんが、特別教授という言葉を使っている人もいるようです。漢語としてまだ定着していないようなので、英語表記をカッコ書きで後ろにつけておくのがいいと思います。

適当な漢語の名称がないからでしょうか、Wikipedia (日本語版)では「ディスティングイッシュトプロフェッサー」とカタカナ語にしてありました。しかしいくらなんでも、これでは日本語の肩書としては長すぎるでしょう…。

日本の大学でもこのような役職を導入したところがあるようで、そのときの報道では「抜群教授」または「卓越教授」と訳して伝えていたようです。しかし、日本語を母国語とする私の目から見ると、「抜群」という言葉を肩書に使うのは非常に奇異な感じを受けます(※参照)。「卓越」も同様に、肩書にはふつう使わないと思います。少なくとも私自身は使いたくありません。

学界の皆さん、日本語の肩書はどうか簡潔かつ的確な漢語に統一してください!

※「抜群」の例: ○「抜群の成績」「効果抜群」  ×「抜群成績」「抜群効果」とはいわない
  「卓越」の例: ○「卓越した技術力」  ×「卓越技術力」とはいわない

【2010/10/7追記】
昨夜ノーベル賞の受賞が決まったお二方のうち米パデュー大学の根岸英一氏の肩書が「特別教授」と報道されていました。どうやらマスコミでも Distinguished Professor =「特別教授」と訳すことで落ち着いたようです。

(参考) 
Ei-ichi Negishi ― Purdue University Department of Chemistry (根岸英一・パデュー大学化学科)
The Nobel Prize in Chemistry 2010 (2010年ノーベル化学賞)
[PR] いつも当ブログをご利用いただきありがとうございます ( ^^) _旦~~
お帰りの際にはどうぞAmazonにもお立ち寄りください (^^♪
トップ | マイストア | ギフト券 | タイムセール |
Kindleリーダー/タブレット | 電子書籍(著書) | 本(著書) |